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調査研究・コラム

コラム

〈2024/05/16〉

主席研究員 桜井智野風

幼児期からの運動を行う意味とは?

幼児期になぜ運動を行う必要があるのか?それには大きく2つの理由があります。

① 将来のため

最近、よく聞く「子どもの体力低下」や「運動不足」って、実は何が問題なのかご存じでしょうか?「特に運動しなくても、元気で健康ならそれでいいんじゃない?」と思う保護者もいらっしゃるかもしれませんが、実は子どもの運動習慣は、将来の体力や健康にも大きく影響をおよぼします。ですから、運動に親しむ習慣を子どもに身につけてもらうことは、とても大事なことなのです。

最近の研究において、子どもの頃の運動経験が、将来の運動習慣に影響することが分かってきています。よく大人に「生活習慣病予防のために運動をしましょう」と言われることがありますが、子どもの頃、特に小学校に入る前の幼児期に運動の経験があまりないと、大人になってから運動することそのものが難しくなるかもしれません。一般的に、私たちの体力は20歳ごろまで向上し、その後は徐々に低下していきます。子どもの頃に運動することにより体力を向上しておかないと、一生の中で体力のピークが低くなり、生涯にわたって体力が低下する可能性があります。また、スポーツには友達と一緒に楽しく活動する「喜び」や、身体を動かす「気持ちよさ」があります。体力や健康だけでなく、毎日の生活を楽しく豊かにする助けになります。子どもの頃に様々な運動を楽しみ、身体を動かす習慣を身につけることは、健やかな成長だけでなく、大人になった後の体力や健康、生活や人生をより良くするために重要なことです。

 

② 神経発達のタイミングに合わせるため

幼児期は、6歳までに大人の約8割程度まで神経機能が発達すると言われています。この時期には、動きのタイミングや力の加減をコントロールする能力が大幅に向上し、運動を調整する能力も発達します。この運動を調整する能力は、新しい動きを学ぶ際にとても重要で、児童期以降の運動発達の土台を形成する役目を持っています。子どもが楽しみながら身体を動かすことで、脳と筋肉をつなぐ神経のネットワークを適切に発達させることも大切です。このように、6歳までに運動習慣を身につけることが、将来の健康な身体を作る上でとても大事となります。

 

以上のように、幼児期の運動は大人になってからの運動に比べてもより重要であると考えられています。

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