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〈2019/02/25〉

研究員 守隨佑果

【絵本のこばこ】2019年3月 『うさぎのくれたバレエシューズ』 安房直子/作 南塚直子/絵

▲うさぎのくれたバレエシューズ(表紙)

「どうか、おどりがじょうずになりますように」と、たったひとつの願いを想い続ける女の子の元に、さくら色のバレエシューズが届き、うさぎの靴屋やバレエ団のうさぎたちとの出会いにつながります。バレエ団全員分のシューズ作りのお手伝いをしたり、踊りを一緒に踊ったりする場面は、美しく華やかでいて繊細な世界が広がります。落ち着いた雰囲気の中、じっくり絵やストーリーを感じながら読み聞かせたいものです。

願いを持ち、何度も失敗しても挑み続けた後に手にした、ぼろぼろのバレエシューズ。うさぎたちと踊ることで、自信にあふれ、「風にもちょうにも、花びらにも」なれた女の子。私たちにとって、自分の持っている願いは何であるのかも、改めて考えたいものです。

春は環境の変わることも多い季節です。
積み上げた経験と自信を胸に、子どもたちの夢も未来もさらに大きく広がりますように。

 

【書籍情報】
安房直子/作 南塚直子/絵 小峰書店
出版社:小峰書店
おすすめ対象年齢:4歳~

 

【評者プロフィール】
守隨 佑果 ヒューマンスターチャイルド株式会社フィールドサポーター
保育士/幼稚園教諭/絵本専門士/JPIC読書アドバイザー

 

絵本のこばこ(2019年3月)

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